2020年6月14日日曜日

ジミヘン『Bold As Love』の歌詞を可視化した黒板チョークアート

Jimi Hendrixの楽曲『Bold As Love』の歌詞の可視化と、歌詞の和訳です。


"Bold as love"  Lyrics by Jimi Hendrix

(Verse 1)
Anger, he smiles towering in shiny metallic purple armor
Queen Jealousy, envy waits behind him
Her fiery green gown sneers at the grassy ground
Blue are the life-giving waters taken for granted
They quietly understand
Once happy turquoise armies lay opposite ready
But wonder why the fight is on

(Chorus)
But they're all bold as love
Yeah, they're all bold as love
Yeah, they're all bold as love
Just ask the axis

(Verse 2)
My red is so confident he flashes trophies of war and ribbons of euphoria
Orange is young, full of daring
But very unsteady for the first go around
My yellow in this case is not so mellow
In fact I'm trying to say it's frightened like me
And all these emotions of mine keeps holding me from giving my life to a rainbow like you

(Chorus)
But, I'm bold as love, yeah, I'm bold as love
Yeah, yeah
Well I'm bold, bold as love (hear me talking, girl)
I'm bold as love
Just ask the axis (he knows everything)
Yeah, yeah, yeah!



『ボールド・アズ・ラブ』 訳詞&黒板での可視化:黒板当番

(Verse 1)
「怒り」は、紫色に輝く鋼の鎧をその巨体に纏い、笑みを浮かべている
彼の背後には、嫉妬と妬みの女王 そのドレスの燃えたつような緑色には、草原も色褪せる
「青」は生命をもたらす水、その恩恵にはみな慣れっこだが、それも諒解し静かに佇んでいる
かつて幸福を分かちあった青緑色の軍勢は、いま敵味方に分かれて構え、未だ戦いが終わらぬわけを訝しんでいる

(Chorus)
だが、彼らは愛と同じほどに強固であり、
愛と同じほどに豪胆でもある
世界軸に尋ねてみるといい、やはりそう言うに違いない


(Verse 2)
私の中の「赤」は自信に満ち溢れていて、誇らしげに戦利品や勲章の数々を見せつけている
「橙色」は大胆不敵な若者だが、初陣を前にしてひどく落ち着かぬ様子だ
我が「黄色」は普段ほどに悠然としておらず、言うなれば、そう、私同様に怯えている
あなたという虹色の輝きに私は命を捧げたいのだが、こうした感情たちがみな、それを踏みとどまらせようとするのだ

(Chorus)
だがしかし、私も愛と同じほどに強固であり、
愛と同じほどに豪胆でもある
全知の世界軸に尋ねてみても、そう認めるに違いない


2020年5月24日日曜日

ギターのコードフォームと構成音

この図は、ギターの膨大なコードフォーム一覧表を見なくても、
自分でコードの押さえ方を組み立てられるようにするためのガイドとして作成された。

ドミソの和音は、1度、3度、5度の三和音。
図の中の1,3,4,5,6,7,9は、和音のルートから数えて何度の音かという
ことを示している。

1-3-5のような度数の関係は、音どうしの相対的な距離を表すので、
レ=1とすればレファ♯ラ、などの他の和音になる。

コードの基本的な押さえ方(図の中で紫、水色、橙、黄緑などの背景色でしめしたエリア)は、
1-3-5という三和音の構成音を押さえられるように作られている。

「Xm」というのは、「3」の音の代わりに「m」を使ったマイナー調の三和音。

「X+7」は、1-3-5の基本的な三和音に、
7の音を足すとセブンスコードになることを示している。

Chord forms and chord tones of guitar in regular tuning.


Distribution of tones of guitar in regular tuning.




Chord forms of A~G.

Chord tones and the major / minor pentatonic scale.

Chord tones and the natural major / minor scale.



Chord tones and the major / minor pentatonic scale. Blues in A


Chord tones and the major / minor pentatonic scale. Blues in C
Chord tones and the major / minor pentatonic scale. Blues in D

Chord tones and the major / minor pentatonic scale. Blues in E




2020年5月2日土曜日

ナウシカ世界のマスク図鑑

宮崎駿による漫画『風の谷のナウシカ』には、数多くのマスクが登場する。
作品の主要な舞台の一つ「腐海」の菌類が発する瘴気の中で生きるために、不可欠な小道具としてのマスクである。
分類整理してみたところ、
おおよそ次のような5タイプに分かれるようだ。

風の谷型
左右に房
風の谷のマスク
ナウシカのマスク 
   
トルメキア型 
ツナ缶型×2
ペジテのマスク
トルメキアのマスク 
   
土鬼型パイプ4本
(穴4つ)
土鬼のマスク
チククのマスク
   
蟲使い型
鼻チューブ
蟲使いのマスク
   
森の人型ザク型着ぐるみ 森の人のマスク

これらをイラスト化して6つのグループに分けてレイアウトし
想像図による補足を含め『ナウシカ世界のマスク図鑑』を作成してみた。

*参考文献・引用元は、漫画版『風の谷のナウシカ(1〜7)』(宮崎駿, 徳間書店)。
*イラストは全て模写(紙にシャープペン、ハイライトはマウスでPhotoshop鉛筆ツール)。
*上の
赤字は、以降のイラスト内で用いたマスクの種類の名称。

*「1-p100」という表記は、漫画1巻の100ページに掲載されている、という意味。
*映画版の『風の谷のナウシカ』については触れていない。


『風の谷のナウシカ』の概要

『風の谷のナウシカ』の舞台は、巨大産業文明が「火の七日間」と呼ばれる最終戦争で崩壊したのち、約一千年後の未来。
猛毒の瘴気をまき散らす巨大な菌類と奇怪な蟲が蠢く森「腐海」が地表を覆い、
高度な技術文明を失った人類が、腐海の毒に脅かされつつ、残された僅かな土地をめぐって争いながら生きている世界である。

作品のほとんどは、この世界を支配する二つの大国、トルメキア王国と土鬼(ドルク)諸侯国連合帝国の戦争で占められる。
トルメキア周辺の小国「風の谷」の族長の娘ナウシカは、この戦争に巻き込まれて従軍したのち、主に敵地である土鬼帝国を旅しながら、
旧世界の文明によって企てられたこの世界の秘密を明らかにしていく。


この世界における腐海とマスク

腐海は人類を脅かす存在でありつつ、必ずしも禁忌とされているわけはない。

この時代の人類は、風の谷の住民のように、腐海に隣接した土地で暮らしながら、
必要に応じて、またしばしば楽しみのためにさえ腐海に足を踏み入れているようだ。

作品の冒頭も、ナウシカが「腐海遊び」と揶揄される、
一種のキノコ狩り的なトレッキングツアーを楽しむシーンから始まっているし、
そこで巨大な王蟲の抜け殻を見つけたことは、谷に豊かさをもたらす幸運として城オジたちに賞賛されてもいる。

腐海は人類に破滅をもたらす災厄であるのと同時に、気を付けて接すれば、
有益なものを与えてくれる存在としても描かれていることが分かる。

また、トルメキアと土鬼という二大勢力の影で、忌み嫌われる存在として登場する蟲使いは、
日常的に腐海とその外を行き来しており、その末裔である森の人は、腐海の中だけで暮らしている

このように、腐海は様々なレベルで人類の生存圏に重なっている。
そのため、腐海の毒から身を守るための瘴気マスクは、一般的な必需品として用いられ、
またそれぞれの文化圏の特色を持つものとなっている。

2019年末、現実世界に広がり始めた新しいウイルスによって、
人類の生存圏そのものが新たな「腐海」と化してしまった。

ポストコロナ、あるいは疫病と共生を余儀なくされる時代、
どのようなマスクが生まれ、人々の暮らしに根付いて行くかを想像しながら、この資料を作成した。


「ナウシカ世界のマスク図鑑」の補足

【風の谷型】風の谷のマスク、ナウシカのマスク

風の谷のマスクに特徴的なのが、左右のシッポのような房。
おそらく中には瘴気を解毒する機構が入っていて、空気はそこで一旦溜まり、浄化された空気を吸う仕組みなのだろう。
柔軟性と伸縮性があるようだが、素材は不明。想像図では生物由来の機構を描いた。



トルメキア軍の攻撃を受けペジテから逃れてきた瀕死のラステル姫を救助する時には、その房の先端にある穴から息を吹き込む描写もあった。
このとき、
ナウシカのマスクにみられる正面の二つの開口部のうち、下から息を吹き込んでいた。
上下の穴は、それぞれ空気の出入りを担当しているのではないだろうか。


のちにミトが負傷したトルメキア兵を救護する際にも息を吹き込む描写があるが、

「クソッ 姫さまのようにはいかんわい」(5巻 p.93)

とぼやいていることから、それなりに難しい作業のようだ。

風の谷型には、正面の開口部の穴の形状に様々なバリエーションがあることと、
全体的な形状の違いとして次の4種類が確認できた。

①ナウシカのマスクのように鼻と口を覆うもの(マスク型)
②鼻と口から喉、胸元まで覆うもの(ネックウォーマー、フェイスマスク型)
③ユパ様のようにゴーグルも付いたもの
④ミトが使用する全頭マスクタイプ


【トルメキア型】ペジテのマスク、トルメキアのマスク

左右についたツナ缶型の、穴の開いた小さな円筒形が、解毒する機構だろう。
風の谷のマスクの房に比べると小型化されている。

工房都市ペジテの王子であるアスベルは、左右の耳元に円筒形がついているだけで、現代のフェイスマスクと変わらないシンプルでスポーティなマスクを使用していた。
もしかしたら戦闘機のパイロット用に、視界を邪魔しないよう作られた特別製なのかもしれない。


その後、アスベルとナウシカが二人で半分ずつ使いながら飛行するシーンがあることから、シンプルながら解毒機能は十分あるようだ。(1巻 p.136、2巻 P.9)

トルメキア兵も、同じような薄い円筒形が左右についたマスクを使用している。
おそらく工房都市ペジテの技術者が製造し、軍に供給しているのだろう。

負傷したクワトロが、クシャナに水を飲ませてもらうシーンでは、

 「このマスクを作った奴は自分でためしてみたんですかね」
 「瘴気の中で水を飲めるだけでも感謝しろ」(5巻 P.41)

というやり取りがあり、かろうじてついているレベルで水を飲むための機構があることが伺える。


【土鬼型】土鬼のマスク、チククのマスク

小さな煙突のような4本のパイプが特徴


マニ族の長である僧正様が登場するシーンでは、後ろを歩く少女が持つ大きな袋からチューブが伸びて、
左右外側のパイプに接続されていた。(2巻 P.14)
このことから、外側2本は吸気を担当しており、残る2本は排気を担当していることが伺える。


ナウシカも土鬼のマスクを使用しており、背中に背負った空気タンクからのチューブを使用していた。(5巻 P.76)

チククのマスクは独特の形状だが、下に4つの穴が並ぶところは、土鬼型の特徴に通じている。
口の部分に空いた穴からは吹き矢を撃つこともできるなど、一般の土鬼型にはない機能もあるようだ。




【蟲使い型】

蟲使いたちのマスクでは、後頭部についた解毒装置と思われる箱から2本のチューブが「鼻あて」に伸びているが、
口はただ包帯かゲートルのような帯で巻かれているだけのように見える。

おそらく彼らは鼻だけで解毒された空気を吸い、口は吐くことだけに特化するよう訓練されているのではないだろうか。

そして口で息を吸えない不便さの対価として、腐海の中でも飲み食いができるなど、
長期滞在に適したメリットがあるのではないかと想像する。



【森の人型】

森の人は、最も腐海に適応した独特の文化を持ち、蟲使いたちに畏れ敬われる存在として描かれている。
作品中でユパ様は次のように森の人についての伝承を暗唱している。

「森の人は蟲使いの租にして最も高貴な血の一族
 火をすて人界をきらい腐海の奥深く棲まう者
 蟲の腸をまとい卵を食し体液を泡として住まう…」(3巻 P.86)

しかしそのその割にマスクは小型化されておらず、モビルスーツ「ザク」を思わせる特徴的な太いチューブは、どう見ても「風の谷型」の房よりも体積が大きい。
このチューブは全頭マスクの口部分から、肩甲骨のあたりに伸び、着ぐるみのようなスーツの中に続いているようだ。

この大げさで不格好なコスチュームでしか得られないメリットとは、何だろうか?

もしかしたら、顔を覆われ、苦しい呼吸を我慢しなければならない従来のマスクに別れを告げ、
清浄な空気で満たされた着ぐるみの中で、自然にゆったりと呼吸できるシステムを構築しているのかもしれない。

ユパ様の暗唱した「蟲の腸をまとい」から想像すると、ザク型のチューブは蟲の内臓であり、
類推すると「風の谷型」の「房」も、その一種ということも考えられる。
風の谷型で描いた想像図は、これに基づいて小腸の柔突起のような構造をイメージした。
 


世界が、マスクなしで暮らせるようになる時代が早く来ますように。

2020年3月29日日曜日

音と光のオクターブ

周波数とオクターブ


ある音程の周波数の2倍、4倍、1/2倍、1/4倍(2の±n乗倍)の周波数を持つ音、
たとえば440Hzの音と880Hz、1760Hzの音は、いずれも西洋音階の「ラ(A)」であり、
一般的に同じ種類の音階の音、しかし1オクターブ違う音、としてヒトは認識する。

これはひとつの連続的に変化する物理量を認識する方法として、
とても神秘的なものではないだろうか。

たとえば重さが2倍、4倍のものを、「同じ種類の重さだがオクターブ違う」と感じるようなものだ。


色相環と波長


一方、波長がおよそ380nm~780nmの電磁波を、ヒトは光として感じ、
波長の違いを色相の違い、たとえば波長の最短の色は紫、最長の色は赤、
として知覚することができる。

それ自体が非常に神秘的なものだが、それはここでは考えない。

ここでは、色相環の神秘についてとりあげる。

紫と赤は、可視領域の両端に位置するまったく別の色であるにも関わらず、
ヒトは両者を色相環のなかで隣り合う色として知覚し、
本来断絶している両端の波長の色が、連続的につながっているように認識している。

この色の知覚の神秘は、オクターブの神秘に通じているのではないだろうか。

そして、ヒトの近くできる電磁波の波長域がもっとずっと広かったら、「オクターブ違いの同じ色」という知覚が生まれる可能性もあるのではないだろうか?

そんな妄想を、図解でまとめてみた。

音の周波数


「ドレミファソラシド」、の最初と最後の「ド」は、
同じ「ド」でも1オクターブ違い、周波数では2倍違う関係にある。

音階の感覚は、連続的に変化しつつ、らせん状の周期性を持つものとして知覚される。

図の中のA0~A7までの「ラ」は、ピアノの88鍵に含まれるすべての「ラ」である。



電磁波の周波数


可視光は、波長(周波数)の違いが、色相の違いとして知覚される。
可視領域の両端は、波長(周波数)でほぼ2倍の関係にあり、
また両端がつながった円環(=色相環)として知覚される。
波長(周波数)がほぼ2倍であることと、両端がまるでオクターブ違いの音のように
ほぼ同じ色として知覚されることに、関連はあるのだろうか。



光のオクターブ(妄想)


もしも可視領域がずっと広かったら、音階の知覚と同じように、
何オクターブ分もの色が識別できる、ということになるのだろうか?



あまりに広いレンジの物理量を識別する必要があるときに、
オクターブのような知覚の仕方が進化的に生まれることは大いにありうるとも思われる。


もっとも、数百テラHzという超高速の振動数をもつ2つの光の波長が、
2の±n乗倍の関係にあるかどうかを知覚できるような生体センサーがありうるとは、
ちょっと考えにくい。

なので、この妄想がどれだけ真実味をもつのはか、よくわからない。

もしも光のオクターブが感じられたら、それは一体どんな感覚なのだろうか?

宇宙のどこかに、幅広いレンジの光を識別できる生命体がいて、
光のオクターブ感覚を持っていたら、それがどんなものか、
それが彼らの文化にどんな影響を与えているのか、ぜひ教えてもらいたい。

2020年3月23日月曜日

冬の星座までのディスタンス[改訂版]

一年のうち最も明るい星が集中する、美しい冬の星座。
それぞれの星までの距離を可視化してみた。
※より最近のデータを反映したものにバージョンアップ済み(2020/04/19)


言わば、これぞ星空のディスタンス。

ここで描いたのは、4等星台までの星で、
大都市を少し離れればなんとか見えるくらいの明るさだ。

2020年3月3日に亡くなった戯曲作家の別役実いわく、
星々は、その輝きよりも、そこまでの空間によこたわる距離こそが
夜空を見上げるに足るものにするのだという。
原文はおぼえていないがそんな趣旨だったはずで、まったくそう思う。

人間の立体視では、残念ながら星までの奥行きを感じられない。
そこでこの図では、ESA(ヨーロッパ宇宙機構)が打ち上げた
ヒッパルコス衛星によりとらえた「年周視差」のデータを用いて、
星までの距離をエクセルで計算し、色と数字(距離の単位=光年)で示した。

”年周視差”については、
がわかりやすいので是非ご覧ください。

※最初に投稿した2020年3月23日時点では、ヒッパルコスカタログの1997年版を使用していたが、2020年4月19日に2007年版を用いたものに修正した。たとえばベテルギウスの年周視差は、1997年版の7.63ミリ秒から2007年版では6.55ミリ秒に修正され、これに基づく距離は 428光年 → 498光年となる。しかし、2008年に超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)を使用して行われた測定では、ベテルギウスの年周視差は5.07 ± 1.10ミリ秒、距離は642 ± 147光年(197 ± 45パーセク)という結果が示され、Wikipediaでもその値が基本データとして採用されている。そのため、ここで紹介する図でも、ベテルギウスに関してはVLAによるデータを採用している。
なお、2017年には、アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)とe-MERLINによる観測では、年周視差4.51 ± 0.80ミリ秒および距離724(+111,−156)光年という値が得られている。(参考:Wikipedia「ベテルギウス」)


ちなみにTHE ALFEEが歌う「星空のディスタンス」の歌詞では、
正確には「星空の下の人間同士のディスタンス」を歌っており、
星までの距離は扱われていない。

下図は、最初の画像のうちいわゆる「冬の大三角」周辺をトリミングしたもの。
全天一の明るさを誇るシリウスが結構ご近所(8.6光年)にあり、
実際、この図に描いたすべての星のなかで、シリウスは最も地球に近い。

実際の冬の大三角の3つの星の実際の明るさは、次のようになる。

 冬の大三角/ベテルギウス:太陽の明るさの21,888(絶対等級-6.0)

 冬の大三角/シリウス:太陽の明るさの22.4(絶対等級1.5)

 冬の大三角/プロキオン:太陽の明るさの7.3(絶対等級2.7)

オリオン座の主だった星の中では、三ツ星の真ん中の星、
イプシロン星(アルニラム)が最も明るく、
太陽の明るさの66,225倍(絶対等級-7.2)となっている。
実視等級と絶対等級については、
をぜひご覧ください。


よく見ると、シリウスを筆頭にしたおおいぬ座は、
赤~紫色で示した、数千光年先の星が結構ふくまれている。

下の図は、オリオン座とおうし座の中心部をトリミングした。
オリオン座はおおむね遠距離の星が多い。
いわゆる三ツ星は、真ん中だけが他より倍以上も遠いので、
実際の空間では残念ながら団子三兄弟のようには並んでいなかった。

おうし座のアルデバランは67光年で、まわりのヒアデス星団(150光年前後)とは
別々のグループだということもよくわかる。



2020年1月1日水曜日

地球から見た 天体の大きさ比べ



2019年、国際的な電波天文学のプロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ」により、
史上初めて撮影されたブラックホールの姿が話題になりました。
そこで気になったのが「42マイクロ秒角」という見た目の大きさの小ささ。
どれくらい小さいものなのか、まったく見当がつかなかったので、可視化してみました。



2019年1月1日火曜日

冬の星座と、星の本当の明るさ、距離



冬の夜空を見上げた時の星々の輝き。
それぞれの星は、本当はどのくらいの明るさなのか?
目立たない暗い星はちっぽけな星なのか?

一年の中でも、最も明るい星が多く集まったオリオン座周辺を取り上げて、
本当の明るさ・距離をまとめてみた。
星を眺めるときのご参考に。